最近ではEBITDAが話題の指標として注目されています。特に、投資家やアナリストの間で、企業の本業の収益性を正確に把握するための指標として広く使用されています。
近年、EBITDAが注目される理由
- 比較のしやすさ
EBITDAは、減価償却や税金の影響を排除するため、企業間の比較がしやすく、異なる業界や規模の企業を評価する際に役立ちます。 - 成長企業やスタートアップに有用
多くの成長企業は、初期投資のために減価償却費や償却費が大きくなる傾向があり、EBITDAを用いることで、本業の実力をより正確に評価できます。 - 投資家向けの指標としての魅力
EBITDAは、企業の営業活動の効率性を示し、キャッシュフロー生成力に注目している投資家にとって有益です。
EBITDAとは?
EBITDA(イービットダ)は、企業の利益を示す指標の一つで、「利息・税金・減価償却・償却前利益(Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization)」の略です。簡単に言うと、企業が本業でどれだけ儲かっているかを示す数字で、以下の4つの要素を除外して計算されます。
- 利息(Interest) – 企業が借金に対して支払う利息
- 税金(Taxes) – 企業が支払う税金
- 減価償却(Depreciation) – 設備や機械の価値が時間と共に減少することによる経費
- 償却(Amortization) – 無形資産(特許や商標など)の価値減少
これらを除外することで、企業本来の営業活動がどれだけ利益を上げているかをわかりやすく見ることができます。EBITDAは、特に投資家や企業の業績を評価する際に使われることが多いです。
なぜEBITDAが重要なのか?
- 企業の本業の実力を示す:利息や税金など、企業によって異なる要因を除外しているため、事業そのものの収益力を比較するのに有用です。
- 借入金の影響を排除:企業がどれだけ借金をしているかに関わらず、純粋な事業活動の結果を反映します。
- 他社との比較がしやすい:企業の規模や財務状況の違いを超えて、業種ごとの比較をしやすくします。
例
例えば、ある企業の売上が1000万円、税引前利益が200万円、利息費用が50万円、減価償却費用が30万円だとします。この場合、EBITDAは以下のように計算されます。
EBITDA = 税引前利益 + 減価償却 + 償却
EBITDA = 200万円 + 30万円 = 230万円
これにより、その企業が本業でどれだけの収益を上げているかがわかります。
まとめ
EBITDAは企業の営業活動をよりクリアに把握できる指標ですが、すべての費用を無視するため、企業全体の利益状況やキャッシュフローを完全には反映しません。そのため、他の指標と合わせて使用することが推奨されます。